京阪本線『枚方市』駅から徒歩約3分・土曜、日曜も診療している耳鼻咽喉科・気管食道科『くまざわ耳鼻咽喉科』です。お子様からあらゆる年齢の方まで『耳、鼻、のど』に関する症状や疾患、アレルギーに関することなど専門医が診察、治療を行います。

のどのお悩みQ&A

患者様からよく寄せられる『のど』のお悩みについての質問です。

昼食時の天丼を食べた際、えびのしっぽを飲み込んでしまい、のどにひっかけてしまいました。つばを飲むとチクッと痛いのですがどうしたらいいのでしょうか? (65才女性)
例年夏になると、うなぎの骨をのどにひっかけてよく受診されます。それも大人も子供もうなぎは大好きなため、うなぎの骨をのどにつまらせる方の年齢は2歳から90歳と幅が広いように思います。しかしながら、今年(平成24年)は、うなぎの値段が高いのか、7月以降うなぎの骨を飲み込んでこられる方は少なく質問の方のようにえびの尾や小魚の骨をつめてこられる方が多い様です。うな丼をたべるより天丼を食べる方の方が多いのでしょう。食事中魚骨をひっかけたと思われた時にすぐすることは、口の中のものを飲み込まないでください。できればコップに水を入れトイレに行きうがいをしてすべて吐き出してください。決してご飯の丸呑みや自分の指を口の中にいれ骨を取ろうとしないで下さい。限りなくこれで取れる可能性はありません。自分で取れない場合は耳鼻科専門医にいって骨を確認後摘出してもらってください。食道をはじめ咽頭、喉頭、気管の異物は慎重に対処する必要があります。のどの異物は簡単に取れることが多いのですが、中には大変苦労する時があります。
約6ヶ月前から、血の混ざった痰が続き、のどの奥にひっかかった感じがよくなりません。水分を飲む事や食事はできるのですが、心配です。どんな病気があるのでしょうか?(65才、男性)
血痰や喉の違和感を主訴として多くの患者さんが受診されます。その多くは咽頭または喉頭の粘膜に赤みのある炎症性変化による咽頭炎や喉頭炎の状態です。また副鼻腔炎(蓄膿症)で、膿がのどの後ろに流れる後鼻漏により咽頭・喉頭粘膜の炎症が持続している際にもおこります。さらに、季節により花粉アレルギー等のアレルギー症状でおこることもありますが、いずれも直接咽頭や喉頭を観察すればほとんど診断がつきます。 これらの炎症性変化の他に腫瘍性の病気でも頻度は少ないですが同じような症状で来られることがあります。1年間に3-4名ですが毎年頚部食道癌の患者さんを見つけていますし、咽頭癌、喉頭癌や甲状腺腫瘍の方も結構おられます。血痰がある方には肺癌や結核の可能性もあります。幸いにも咽頭、喉頭、甲状腺、頚部食道などに病気が無いのに、のどに何かがひっかかったような感じがする場合には咽喉頭異常感症という病名がつきますが、これは女性に多いのも特徴です。逆流性食道炎によって異常感を訴える場合もありますので、最近では食道粘膜の観察も大切だと考えます。この他性風俗の変化に伴うSTD(Sexually Transmitted Disease)、なかでもクラミジア感染症が咽喉頭異常感を示しますので血液検査で抗体価を調べることもありますが、基本は腫瘍の存在を除外することが大切で内視鏡での観察、頚部の触診や甲状腺エコーで検査はかかせません。
夕食をたべていたら、飲み込んだ野菜(大根)がのどでつまりました。柔らかいのでなんとか飲み込めましたが、またつまるのではないかと不安になります。なにか病気がのどにあるのでしょうか? (74才、女性)
いろいろな検査が必要です。まず耳鼻科的に鼻の孔から内視鏡ファイバーを挿入し、咽頭部から下の声を出す声帯のある喉頭部分までに問題がなければ、食道癌も疑います。食道癌の場合、食道の粘膜にとどまる早期の癌では無症状なことが多いですが、進行すると食道がしみるような感じや胸がチクチクする感じを自覚することがあります。その後は食事がつかえる、背中の痛み、咳が出る、声がかすれるなどの症状を認めるようなります。特に体重減少などがあるなら要注意です。このような場合、胃食道の内視鏡検査は必須です。食道癌は50―60才台の男性に多く見られる病気で、日本では毎年15,000人の方が食道癌にかかっています。発生する頻度では癌全体の3%といわれ、鼻や咽頭部から発生する頭頚部癌の頻度が4-5%ですので耳鼻科医から見ると結構多い数字になります。原因として強い酒、タバコ、熱い飲食物などが考えられ、刺激物を好んで飲む人に多い傾向があります。 逆流性食道炎や食道粘膜と同じ扁平上皮から発生する頭頚部癌になった方も注意する必要があります。 治療は食道外科の専門医にお願いしていますが、耳鼻科にも患者さんが受診する可能性が高く、今年(平成22年)になり、男女各1例づつ当院でも食道癌の患者さんを発見し治療してもらいました。
社会人になり月に一度のどが痛くなります。病院にいくと扁桃炎といわれ抗生剤をもらい治りますが、翌月にはまた痛くなり嫌になります。なぜでしょう?(23才 女性)
最近このような方が多いように思います。俗に扁桃腺といわれるものは、正式には口蓋扁桃と呼ばれ、のどの両側にある体のリンパ組織の一部です。このリンパ組織は子供さんの体をウイルスや細菌などの外敵から守る免疫反応を起こす重要な働きを担っていて、外敵と反応して炎症を起こします。この炎症反応が口蓋扁桃で強く起きるのが扁桃炎です。通常抗生剤で炎症を抑えますが、一年間に4、5回以上ひどい扁桃炎を繰り返すようだと、口蓋扁桃を取る手術の適応と言えます。20年以前は子供さんの時によく手術をしていたのですが、最近子供さんの手術を控える傾向にあるためかえって大人になってから扁桃炎で苦しむ方が多いです。扁桃炎の度に高熱を繰り返すようなら手術をされた方がよいでしょう。また、口蓋扁桃が大きすぎるとのどが狭くなり、いびきや睡眠時無呼吸の原因となることがあります。このようなときにも口蓋扁桃の摘出術が勧められます。のどには口蓋扁桃の他にも沢山のリンパ組織が分布しています。したがって、手術で口蓋扁桃を取ってしまっても、他のリンパ組織が代わりを務めるので、一般的には体に悪い影響はありません。手術をすれば、ひどくのどが痛くなったり高熱が出る扁桃炎を繰り返すことはなくなります。現在は、入院での全身麻酔下の1-2時間の手術で入院期間は4-7日程度です。
同居している25才の彼が、先日風俗店に行った後より下半身の異常を感じ泌尿器科で淋菌と診断されました。私も淋菌に感染しているのでしょうか? 特に口に感染しているかが心配です。(28才、女性)
当医院でよくある質問です。性感染症(STD)患者数は厚生労働省の報告では年間患者総数は65万人(男性30万人女性35万人)で、その半数以上は10代後半から20代といわれています。STDには、梅毒、単純ヘルペスウイルス(HSV)、HIV、淋菌やクラミジヤ等がありますが、患者数が最も多いクラミジアと第2位の淋菌は、オーラルセックスを介して咽頭にも感染します。近年性行動が多様化し、オーラルセックス専門性風俗店が気軽に利用される現在、口腔や咽頭のクラミジア、淋菌感染症は無視できなくなり、性器感染はないものの口腔咽頭のクラミジア、淋菌感染の陽性患者が蔓延しているという報告もあります。淋菌とクラミジア検査として、当院では口腔咽頭粘膜を綿棒(咽頭スワブ)で採取してその遺伝子核酸増幅法を用いた方法を採用し1週間で結果がわかります。
かぜをひいた時、咳が長く続き声がでなくなりました。仕事で無理に声を出せば出るのですが、すぐ出なくなります。どうしたのでしょうか? (29才、女性)
仕事中に声がだすことができないのは、ストレスがたまります。発熱などのかぜ症状とともに、咳があり声がかれてきて出せなくなることがあります。これは急性喉頭炎といって、気道の炎症によって、分泌が低下し、声帯が乾いてしまうことにより、一時的な声がれとなるものです。実際に声帯がはれている場合もあります。また、かぜを引いた後で副鼻腔炎(蓄膿症)がよくおこります。このため鼻からのどに落ちる後鼻漏が声帯部分にまとわりつくことも多く声がれの原因になります。多くの場合3-5日でよくなりますので、この間無理な発声をひかえて耳鼻咽喉科でかぜの治療を受けましょう。高齢の方は、痰を取り除くために水分補給も大事な治療になります。耳鼻咽喉科に行くと、実際に声を出す声帯を内視鏡で見せてくれます。多くの声帯は赤くなっていたり、はれていたりするのがわかります。まれではありますが声帯の神経にウィルスがついて、反回神経麻痺を起こすことがあります。この病気は甲状腺腫瘍、肺ガン、食道ガンなどによっても起こる病気ですので詳しい検査が必要です。その他にも、声の使いすぎで声帯ポリープや喉頭肉芽腫過緊張性発声障害などの病気になることもありますので、なるべく早く耳鼻咽喉科専門医に相談しましょう。
以前から胸やけがありましたが、のどの違和感がひどくなってきました。つばを飲み込むと上手くいかないときがあり、近くの診療所で逆流性食道炎の可能性があるといわれました。どんな病気でしょうか? (38才、女性)
胸に焼けるような不快感を胸やけといいますが、首のつけねの下あたりが痛む、つかえるとか圧迫感を感じることもあります。胸やけのおこる原因のほとんどは、胃酸と関係し、食べ過ぎ、飲み過ぎ、ストレス過多等で一時的に胃酸が多くなるとおこりますが、その他に胃や食道の働きが悪くなり、胃液が食道へ逆流して胃液の胃酸が食道粘膜のただれを起こす場合を逆流性食道炎といいます。さらに、その上の喉頭部分の粘膜がただれて炎症をおこすこともあり、のどの違和感や咳、声が嗄れたりすることもあります。高齢者に多いのですが、太り過ぎや食べ過ぎで太ったお腹のため胃が上に圧迫されると胃液が逆流しやすくなりますし、夜食を食べた後すぐに横になることもよくありません。食道癌や胃癌でも同じような胸やけのおこることがありますので、食道から胃の内視鏡検査で逆流性食道炎を確認することが大切です。当院でもこの症状の方には、喉頭部分を含めて食道の上部部分は可能なかぎり見ていますが、意外とこの逆流性食道炎の方が多いのには驚きます。
先日、肺の病気のため全身麻酔の手術を受けました。その後から声が嗄れてうまく声が出せません。よくなるのでしょうか? (72才、男性)
いくつかの可能性が考えられます。手術の後からということですから、全身麻酔を維持するのための呼吸管理に使用する挿管チューブによる影響があります。長時間喉頭部分の声帯を挿管チューブにより圧迫すると、声帯が腫れてしまい術後短期間ですが声が嗄れてしまいます。また、同様の原因で、喉頭内の軟骨の脱臼や声帯を動かすための神経を圧迫してしまい声帯の動きが妨げられ声が出しにくくなります。これらの頻度は少なく、なかなか手術前に予想できません。その他、肺の手術、食道や甲状腺の手術では直接声帯を動かす神経を損傷する可能性があります。神経麻痺が起こると声帯が固定してしまいますのでうまく声がでません。診断は容易で、鼻からファイバースコープを挿入し声帯部分を観察します。治療は、術後すぐならステロイド剤を投与して声帯の腫れ、神経麻痺の改善を期待します。かなり期間が経過しているなら、喉頭の手術(甲状軟骨形成術、披裂軟骨内転術、脂肪注入術)等を考えます。

診療時間
 09:30~12:30(※日曜 10:00~13:00)
16:00~19:00

…甲状腺喉頭管外来(予約制)

…予約検査と手術のみ

休診日木曜・祝日

072-843-3387

〒573-0032
大阪府枚方市岡東町14-48
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